【くずし字・古文書】おすすめ教材

私が使ったものや、学校で紹介されたテキストなど教材を紹介します。

テキスト

どんなテキストも何周かすれば上達すると思います。好みのテキストを見つけて、まずは継続して勉強する習慣をつけることが大事です。

ご参考までに私のお気に入りから周りの人がよく使っているもの、大学で勧められたものまでご紹介いたします。

『寺子屋式古文書手習』吉田豊

ゼロからスタートする方向け。基礎の基礎を学べます。

タイトル通り、当時のお手本として使われていたようなものが取り上げられています。当時の人もお手本を見ながら何度も書いて覚えていったのでしょう。証文類はフォーマットが決まっているので、大体のスタイルを覚えてしまうと読みにくい字でも読めてしまったりします。

取り上げられている文書を何度も自分で翻刻し、答えを見ないでもできるようになるとレベルが一つ上がると思います。

吉田豊さんは古文書の本をいくつも書かれており、私は吉田さんの著書を数冊図書館で借りて繰り返し翻刻しました。

中でも『おさらい古文書の基礎 文例と語彙』は、字が読めるようになったのに意味わからないという段階に来た時にお薦めの1冊です。図書館を駆使して勉強しましたが、この本は手元に欲しかったので買って辞書と一緒に並べてあります。

『古文書はこんなに面白い』油井宏子

油井宏子さんも何冊も書かれていますが、楽しく学べる本が多いと思います。

古文書はこんなに面白い』を読みましたが、挙げられてる文書が面白く、解説も丁寧で勉強になりました。

吉田豊さんと比べてエンタメ要素が強いイメージがあります。

『寺子屋式古文書女筆入門』

寺子屋式古文書女筆入門』は図書館の棚にたまたま合ったので手に取りました。いわゆる「ちらし書」の読む順序や、よくあるフレーズなどが独特で勉強になりました。

『江戸時代の古文書を読む』シリーズ

 

翻刻だけでなく解説がとても詳しく載っています。

ある程度読めるようになってからやると良いとおもます。

シリーズで刊行されていて、いろんなジャンルの文書が掲載されているので、興味の幅が広がるキカッケになります。解説が授業のように詳しく書かれているので、きっちりやるととても勉強になります。

家康・秀忠・家光」「元禄時代」「享保の改革」「田沼時代」「寛政の改革」「文化・文政の世」「天保の改革」「ペリー来航」「徳川の明治維新」など

『演習 古文書選』

お楽しみ要素は少ないけれど、色々な文書と接する機会になります。大学の授業でも紹介されました。

「古代・中世編」や「近代編」など他の時代もあります。近世以外に興味がある方にもお薦めです。

辞典

私は図書館のテキストをやり込んでいた3カ月は辞典を持っていませんでした。

翻刻のついていない物を読むようになってからコンパクトな物を購入し、ネットと併用しながら翻刻してます。

大きい物からコンパクトな物まで様々ですが使い方次第です。

当ブログを読んでいる皆さんがご自身のスタイルと合ったお気に入りの辞典と出会えますように。

鉄板『くずし字用例辞典』

持っている方が多い鉄板の辞書『くずし字用例辞典』。6千円超えで分厚くて重いです。

メルカリなど中古サイトに時々出品されてます。

いきなりこれを買ったら圧倒されてしまいそう、少しやってみてから購入すると良いと思います。

コンパクト『近世古文書解読字典』

私はずっとこれ『近世古文書解読字典』を使ってます。軽くて持ち歩きにも便利。

東京大学史料編纂室のデータベースと併用して使っています。

一人で数ケ月勉強したのち退屈になり勉強会に参加するようになったのですが、そこで先輩から勧められた物です。その方は大学院で他分野の研究をしていて、近世の史料を読み解く必要に駆られてくずし字を勉強をされている方でしたが、大変お世話になりました。

上記の大きい辞典『くずし字用例辞典』を勧めてくる方もいましたが、私はネットも併用しているせいかこの小さい字典で不自由は感じたことはありません。

かな『字典かな -出典明記-』

薄くて軽い、418円。辞書についてくる付属冊子かな?と思わせるほどの薄さです。

近世古文書解読字典』にもかなのページありそれで十分だと思い、勉強を初めて3年くらいはかな字典を持っていませんでした。

しかし、大学の国文学史の授業で指定テキストに『字典かな-出典明記-』が入っていたので、要らないとおもつつもしぶしぶ購入しました。

結局授業では大して使いませんでしたが、翻刻していて助かることが何度かありました。買って良かったのかも。

これもコンパクトなのところが良いです。

かな『字典かな 写本をよむ楽しみ』『活字本教科書 実用変体がな』

私の周りの人の使っている物を調べたら『字典かな 写本をよむ楽しみ』858円と、『活字本教科書 実用変体がな』660円の2種類がありました。

ネットでも上記の3点とも高評価のようです。

可能なら本屋さんで実際に手に取ってパラパラみて決めると良いと思います。

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